【酸化と活性酸素】

● 活性酸素と酸化

私たちの体は、ブドウ糖などを呼吸で取り込んだ酸素(O)
で燃やしてエネルギーを作ります。
「活性酸素」はこの過程で発生する燃えカスのようなもので、
これを無くすことはできません。
※ 「活性酸素」は不安定で、相手を求め細胞のたんぱく質や
脂質の電子を強引に奪い取り結びついてしまいます。
これが「酸化」です。

※ 皮をむいたリンゴを置いておくと、リンゴが変色します。
金属を置いておくと、サビがつきます。
このように、酸素はその他の物質にくっついて、「酸化」する働きがあります。

● 活性酸素の良い働きと悪い働き  

活性酸素は「悪」で悪い働きしかしないイメージがありますが、
強力な酸化力は良い働きもします。  

良い働き:
「免疫機能」の一部を担当。血液中の白血球で、体内に侵入したウィルスや
細菌を攻撃するための武器として使われます。
また、日々体内で発生する「がん細胞」を攻撃・破壊してくれます。
さらには、肝臓の解毒酵素に母乳の殺菌剤としても有効活用されています。

悪い働き:
「敵」の攻撃に使われる活性酸素も、大量に発生しすぎると、
今度は味方まで攻撃し始めます。
体内の正常な細胞まで酸化してしまうことで、身体にさまざまな悪影響を
及ぼします。

※ 体には抗酸化酵素が何種類も備わり、活性酸素を野放しにはしていません 

細胞内のミトコンドリアにあるコエンザイムQ10、カタラーゼ、…etc、
などは化学反応によって無害な物質に変え、除去します。

では、なぜ酸化を防ぎきることができないのか!? 

活性酸素と糖化の困った関係!! 
抗酸化酵素の主成分はたんぱく質です。
体内で糖化が起こると、たんぱく質に糖が結びつき、効力を奪ってしまいます。
さらに、酸化でサビてもろくなった細胞ほど、糖化は簡単に進んでいきます。
酸化を防ぐためには、この糖化と両方の対策をとることが重要です。